TOKIOの山口さんの件

トップアイドルの強制わいせつ事件で社会的に大きな反響があるものになっておりますが、私が実際に体験(私の場合現職警察官の逮捕起訴事件で執行猶予判決)した立場からの意見を書いていきたいと思います。

犯罪を犯し社会的反響があるとマスコミは一斉に取材報道を繰り返しほとぼりが冷めるまでには相当期間を要すことになる。

その間当事者である本人は仕方ないと割り切れる部分もあるのでいいのだが、家族や親族の心労は皆さんが想像しているよりもはるかに大きい。

今回、TOKIOのメンバーが連帯責任ということで謝罪会見をされましたが、家族という捉え方をするのか身近な友人と捉えるかで見方も変わると思うが、いずれにしても身近な人が犯罪者になった時に直面する苦悩と葛藤が伺えた。

山口さんが今後這い上がって行くためにということを前提にアドバイスしておきたいし、少しでも参考になればと思う。

私は執行猶予判決を受け釈放された後実家で生活をすることになった。

正直犯罪者になると友人とは一気に疎遠になるが、私のことをよく知っている友人知人からは連絡が来たり、顔を見に来てくれたりして、叱咤激励してくれた。

その時は本当にありがたい気持ちで、這い上がって行くぞという気持ちになったし、その人が今まで歩んで来た生き様がもろに反映されると痛感させられる。

ただ、その後は、仕事をしてちゃんとしてまともな生活を送るようになるまでは、自分から連絡を取ることはしなくなり、だんだん疎遠になって行くという感じであった。

結局7年経った今では、仕事も軌道に乗り人並みの生活を送っているが、今振り返ってみると、本当の友達は連絡はほとんどとらないけど、会えば気にかけてくれているのが伝わってくるといった程よい距離感で接してくれていたと感じる。

犯罪者は死ぬまでそのことを背負って生きていかなければならないし、消し去ることはできない。

それは自分が一番分かっているもので、人から白い目で見られることもあるけど、それは仕方ないことで、頑張っていればそんな自分を見てくれている人もいる。

要は自分の気持ちの持ち方だったり、反省の程度だったり、頑張りだったりでその人次第だということだ。

私は成人の犯罪で家族や周りの人には基本的に責任はないと思う。

悪いのは100%自分なのだから。

これは犯罪者になってみないとわからないものなのかもしれないが、そう言い切れない人は再犯者になるか、這い上がることはできないと思う。

TOKIOのメンバーが連帯責任と言っていることは分からないでもないが、山口さんの今後を考えるなら、私は解雇してあげるのが最善の選択だと思うし、長年苦楽を共にした人への優しさであり厳しさであると思う。

中途半端な優しさより厳しいことを言ってくれる人の方がありがたいと心にしみてきたし前向きにさせてくれたからだ。

本当に家族みたいな存在であるならば、最初に厳しい処分をして、そのあとは、それぞれが程よい距離感で特別扱いせずに今まで通りの付き合いをしてあげるのが山口さんにとって一番いいのではないかと思う。

あとは山口さん本人が這い上がっていけるかどうかの問題で、そこに関しては周りが手を差し伸べすぎたりすれば逆効果になることもあるだろうし、山口さんの性格等を考慮して間違った方向へ行かないようにだけ目を向けてあげていればいいのではないかと思う。

最後に、記者会見を見る限り、TOKIOというグループはいいメンバーだと思ったし、彼らならば大丈夫だと感じた。

ただ、対外的には重く受け止めているように振る舞うことは必要なのかもしれないが、内面的には責任はないし山口さんが悪いと割り切ることも必要で、あまり連帯責任ということを表に出しすぎると山口さんにはありがた迷惑になることも忘れないで欲しい。

犯罪者はみな罪を償えば更生する機会を与えられるのであり、その人次第で道は開けると身をもって体験しているので、TOKIOのメンバーのためにも山口さんが這い上がってくれることを切に願う。